本日は正しい証明を書くためのポイントを具体的に説明しようと思います.
そのポイントとは,一言で言うと
計算をとばして論理をとばすな
ということです.
前半の「計算を飛ばす」という部分ですが,答案を計算用紙がわりに使ってしまっている人が多いと思います.
しかし,答案には当たり前の計算は書く必要はありません.計算は別のところでして,ある程度省略して書くことが望ましいです.
ただし全部省略していいという訳ではありません.式変形において,当たり前ではない部分,というのは残す必要があります.
下の例を見てください.
この数式で解答に書くべきなのはどの行でしょうか?
1行目から3行目への変形は展開しただけなので,当たり前の変形です.そのため2行目は省略しても問題ありません.4行目から6行目も同様です.
それに対し,3行目から4行目へは$\Sigma$が展開されて式が大きく変わっています.そのため,この部分は省略せずに解答に書いておくべきです.
続いて後半部分「論理を飛ばすな」の部分です.
よくやってしまいがちなのが,いきなり数式を書き始めてしまうことです.
そうではなくて,数式を書く前にどうしてその数式がなりたつのか,どうしてそう言えるのか,という理由を書かないといけません.
また,これをきっちり書くことで数式が本当に成り立つのか自分でも確認することができ,間違い防止につながります.
今日のポイント
計算をとばして論理をとばすな